蛙鳴蝉噪 MOVIES

過去の映画鑑賞文をまとめておきます。

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第9地区

  「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンが製作した、
 「もし宇宙人が難民として地球に降り立ち、地上に住み着いたらどう
 なるだろうか」というアイディアをリアルに描いた映画。有名俳優を
 一切起用せず、監視カメラの映像やニュース映像などをからめてセミ・
 ドキュメンタリー風に仕上がっていることも手伝ってその「リアル感」
 は素晴らしい。それが最後の主人公の「決意」に重さを与えている。
 そのリアルさあってこそ、あの最後のややもすれば漫画的になって
 しまう主人公の決断と行動が輝いて見えるのだと思う。
  だがこの映画はSF映画ではないと思う。言うならば社会派映画か。
 描かれているのは人種差別であったり、軍事と暴力の問題であったり
 企業倫理や政治の責任だったり、自己中心的な人間のエゴの醜さで
 あったりするわけで、そういう様々な社会的な問題をエイリアンと
 いう舞台装置を借りて描いただけのような気がするのだ。
  この映画がSFとして成り立っていないと思う要因は、スラム街で
 猫缶をあさるエイリアンと、あの巨大な円盤ととてつもない威力の
 武器をもたらすテクノロジーとがどうしても結びつかないという
 ことだったり、エイリアンがなぜ地球に来て、どうして彼だけが
 戻ろうとしているのかという向こう側の事情が一切見えてこない
 ことだったりに起因しているのだと思う。つまり都合良く使われて
 いる単なる舞台装置に見えてしまうのだな。
  あざといといえばあざといのだが、今まで見たことのなかった
 その独創性に80点。さて彼は帰ってくるのだろうか。第10地区の
 製作計画もあるという。少しだけ期待して待っていよう。

 (10.04.19観賞)

 
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